0歳のゆうくんある日のこと

ゆうくんには4歳上にたいちゃんと、5つ上にひろくんのふたりのお兄ちゃんがいます。

昨日はお兄ちゃんたちの運動会でした。
二番目のたいちゃんのお話です。

4歳のたいちゃんは運動会の演技の練習が大好きで、毎日一生懸命練習していました。
みんなの前でも見本を見せてくれるほど上手上手。

演技が始まりました。
「たいちゃんが出てくるよ」おかあさんはゆうくんに言います。

あれあれ・・・たいちゃんがつったってます。
え~っ!?たいちゃんが何もしない。
どうしちゃったんだろう。
きょろきょろとまわりを見渡すだけで、何もしないたいちゃん。

おかあさんは心配して、たいちゃんを見ています。そして大きくたいちゃんに向かって手をふっています。

たいちゃんの表情が変わりました。
おかあさんと目が合いました。

そのあとはみんなの中に入ってしっかりと演技を見せてくれました。

運動会が終わって、おかあさんがたいちゃんに聞きました。

おかあさん「どうして踊らなかったのはてなマーク
たいちゃん「おかあさんが見えなかったから」
おかあさん「おかあさんを探していたのはてなマーク
たいちゃん「うん。おかあさん、来てないのかなあと思った。おかあさんに見て欲しかったから・・・」

ゆうくんが生まれて、おかあさんは、急にお兄ちゃんになったように思っていたたいちゃんでしたが、まだまだ甘えん坊のたいちゃんでした。

そんなたいちゃんをおかあさんはぎゅーと抱きしめました。

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